【千葉支局】搾乳牛45頭を飼養する千葉市緑区の田熊松司さん(45)は、使わなくなった古いバルククーラーとミストシステムを組み合わせて、暑熱対策に取り組んでいる。
ミストシステムとは、圧力をかけてノズルから水を細かな霧(ミスト)状にして噴射する装置のこと。これと扇風機を組み合わせることで、水が蒸発するときに周りの熱を奪う気化熱現象を利用して牛舎内の温度を下げる。
それまでは井戸水を直接使用していたので水温は15度前後だったが、バルククーラーを使用することで5度まで冷却できるようになったという。夏場でも乳量は減らず、繁殖成績も向上。「冷たい水で牛たちも気持ち良さそうだよ」と田熊さんは話す。
田熊さんは「牛舎の屋根が傷んできたので次は張り替えようと思っているのだが、断熱性の高い素材にしてみようかと考えている」とさらなる暑熱対策に意欲的だ。
〈写真:「冷たい水で牛たちも気持ち良さそう」と田熊さん〉