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先人の知恵・技術を次の世代に【新潟県・8月1週号】

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 【新潟支局】地元で代々引き継がれている伝統野菜「中島巾着なす」の栽培に取り組んでいる、長岡市中島の土田重兵衛さん(52)。ダイコンやナス、サツマイモなどを1.2ヘクタール栽培している野菜専業農家で、そのうち、約8アールの畑で350本の中島巾着なすを栽培し、地元のスーパーなどへ出荷している。
 「他地区の農家から、巾着なすは栽培が難しいといわれていますが、私には中島地区の先人が残してくれた知識と経験があるので難しくは感じません」と、100年近く積み重ねてきた栽培技術の伝承に感謝する。
 また、土田さんは「種の保存」にも、力を入れている。中島巾着なすは、昔から伝わる本来の特色や地域の歴史を熟知していないと、特性が失われてしまう恐れがあるという。そのため「その特性を残すため、数多くあるナスの実を毎年厳選し、種子を残してきました」と土田さんは苦労を話す。

〈写真:中島巾着なすの圃場で「伝統を引き継いでいきたい」と土田さん〉