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ふるさとの農地保全 真剣に【岐阜県・7月4週号】

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 【岐阜支局】「ふるさとの農業を守る」をモットーに荒廃農地、耕作放棄地を再生し農作物の栽培に取り組む、恵那市の農業生産法人有限会社「東野」。代表を務める伊藤仁午さん(60)は「活動を通して地域の活性化を目指したい」と話す。
 東野では現在、再生した農地18ヘクタールで主にニンニクを栽培。土作りから力を入れ、化学肥料や農薬にできるだけ頼らず栽培し、自社施設で熟成加工、「黒にんにく」として販売も手掛けている。
 建設業を営んでいた伊藤さん。2000年の恵南豪雨発生時、災害現場に入り調査を行う中で、土砂が流出した主な原因は山際の耕作しにくい農地が放置され、荒れることで保水力が低下したためだと分かった。「こんな状態では地域がつぶれてしまう。ふるさとを復元し、安定させるには農業しかない」と農業に参入することを決意した。
 「地域再生は真剣にならなければできない。災害時に地域を守るためにどうしたらよいかをしっかり考えていく」と伊藤さんは話す。

〈写真:ニンニクを収穫中の畑で伊藤さん〉