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果樹園地に犬を駐在 サル害ゼロ【岡山県・7月4週号】

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 【岡山支局】年々深刻さを増す、サルによる果樹被害を防ぐため、新見市の果樹農家・石川至海(よしみ)さん(67歳・モモ60アール、ブドウ50アール)は「駐在犬システム(犬のおまわりさん)」を2012年6月に導入し、効果を上げている。
 このシステムは三重県農業研究所が開発、特許を取得。新見市鳥獣被害防止対策協議会が同研究所に許諾料を支払っているため、新見市民なら届け出をすれば誰でも利用することができる。
 石川さん宅では、3匹の猟犬が犬のおまわりさんとしてモモ園地約24アールとブドウ園地約10アールを守っている。園地に犬小屋を設置し袋掛けから収穫までの期間常駐させたところ、被害がまったくなくなった。
 石川さんは「サルが出没したら地域ぐるみでの追い払いが理想的だが、それができない現状ではこのシステムはとても有効。これから導入を希望する人がいれば協力し、被害防止に努めたい」と意欲的だ。

〈写真:柱へのリードの巻き込みを防ぐため、支柱を1カ所2本にし、その間に金網を設置する(特許:三重県農業研究所)〉