感染枝切除や袋がけ、防風ネットも
モモの難防除病害「せん孔(こう)細菌病」の被害が拡大している。2014年度は、全国作付面積の38%に当たる3560ヘクタールで発生し、過去最大となった。雨や風で病原菌が飛散し、9~11月に新梢(しんしょう)の皮目や落葉痕から感染。感染枝が越冬して翌春の伝染源となり、葉や枝、果実に発病する。果実に穴があき、商品価値を大きく損なうため、経営は大打撃を受ける。農研機構・果樹研究所は3日、福島市で効果的な防除対策を議論する研究会を開催。被害軽減には、収穫終了後の薬剤散布に加え、春季の感染枝(春型枝病斑)の切除や果実の袋がけ、防風ネットの設置など総合的防除が重要と確認した。
(1面)