【岩手支局】高品質な花苗の安定生産に取り組む宮古市区界の日野充さん(34)は、花き類の種苗の受託栽培を行っている。生産者から信頼される苗を作るため、栽培に適した土作りや徹底した観察で、安定供給を目指している。
日野さん方では種苗会社からの委託を受け、ハウス22棟でデルフィニウム(約50万本)やキンギョソウ(約20万本)、スターチス(約10万本)などの苗を栽培。春先に培土・発芽・生育の試験を行ってから生産に取り組む。「苗は生産に大きく影響するので、出荷先の農家に迷惑がかからないよう、種苗の管理は常に慎重に行っている」と話す。
土作りでは、ピートモスやバーミキュライトといった用土や肥料などを攪拌(かくはん)し、微調整しながら品種ごとに適した培土を作っている。充さんは「発芽不良の原因が土となることのないよう土作りには注意を払っている」と熱心に取り組む。
〈写真:培土による生育試験で観察する充さん〉