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ソバ「にじゆたか」をブランドに ―― 6次化推進産地盛り上げる【秋田支局・2015年6月3週号】

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 【秋田支局】ソバの生産・製粉・販売に特化した経営をしている、羽後町西馬音内(にしもない)の農業生産法人「株式会社そば研」(猪岡専一代表取締役=67歳)。ブランド化や自社の製粉所を生かした商品開発に力を注ぐ。
 「階上早生(はしかみわせ)」(夏ソバ・140ヘクタール)と「にじゆたか」(秋ソバ・70ヘクタール)の2品種を手掛けている。特に、にじゆたかは4年前に全国に先駆けて栽培を始め、羽後町産のブランド品種として力を入れている。それまでソバの奨励品種が無かったことから、東北農研機構による育種開発後、2年間の現地栽培試験を経て導入した。
 猪岡代表は「当時は、独自の品種を持たないため、販売面で苦労した。『にじゆたかといえば羽後町産』といわれるようにしていきたい」と力を込める。
 2013年には自社の製粉所を建て、同3月からは玄ソバの販売に合わせ、製粉とむき実の販売もしている。また、昨年からは、にじゆたか製の特選そば粉「虹舞粉(なないろまいこ)」や、そば焼酎「羽後の舞」の販売を開始。
 生産担当の藤原洋介さん(33)は、「ソバを栽培してくださる農家あっての法人だ。付加価値を付けた販売で利益を上げ、地主に還元していきたい」と意気込んでいる。


〈写真上:ソバ出来を確かめる藤原さん〉
〈写真下:販売を始めた、そば焼酎「羽後の舞」〉