【香川支局】「愛する豚に、私の大好きなワインを飲ませてみました」と話す「増田畜産有限会社」社長の増田孝さん(三豊市高瀬町、38歳)。2013年から、オリジナルブランド豚「味豊(みとよ)セレブゥ」を、県内の飲食店に契約出荷している。さらっとした脂身と、ジューシーで柔らかな肉質が評判だ。
味豊セレブゥは、讃岐三畜の讃岐夢豚にワインを与えた豚。出荷1カ月前から朝晩の餌やり前に、1頭当たり500ミリリットル飲ませる。「アルコールによって血行と食欲が増進され、他の肉豚よりも大きく育っています」と、増田さんはワインの効果を分析する。
肉豚へのアルコール類の投与は前例が無く、効果も不明だった。しかし、肉豚の肥育期間と出荷間隔の短さによる復旧能力を武器に、すぐに企画の実現へ取り組んだ。
種豚の飼育から肉豚の肥育までを行う一貫経営が主軸の増田畜産。年間およそ3600頭の肉豚を出荷している。都内の三ツ星レストランからも発注を受けるほど、肉質に高い評価を得ている。
増田さんは県内外のイベントの際、ゲストやスタッフに豚肉料理を提供しており、特に音楽イベントでは定着している。「今後は味豊セレブゥを積極的にアピールし、周知に努めていきたい」と意気込む。
〈写真上:「ワインで育った味豊セレブゥ。もちろんワインとの相性は抜群」と増田さん〉
〈写真下:豚にワインを給与する増田さん〉