ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

環境改善、作業着作り、情報交換会 ―― 農業女子増やしたい【広島支局・2015年6月1週号】

150603_11.jpg

 【広島支局】水稲80アール、野菜20アール(29種類)を栽培する、廿日市市友田の前川農園。姉の前川すずみさん(50)が代表を務め、妹の池田淳子さん(49)と力を合わせて、生産・加工・販売まで手掛けている。アパレル業、保育士という異業種から転職した二人は、「私たちの活動が、農業をする女性のためになり、地域の発展につながれば」と話す。
 「父の農地とノウハウを生かしたい」と前川さんと池田さんは、3年前に就農。「小規模農家は6次産業までやっていかないと」と、加工品作りにも力を入れる。
 二人は農林水産省が進める「農業女子プロジェクト」のメンバーで、女性が農業をする環境の改善やより良い道具などの開発に協力。さらに前川さんは、プロジェクトに参加する以前から県内のメーカーと作業着作りにも取り組む。「元気におしゃれに農作業できたら、若い子たちの職業として農業という選択肢も広がるのでは」と話す。
 また、地元の女性農業者らが疑問やちょっとした出来事を話し、情報交換する「廿日市農業女子会」でも交流を深めている。廿日市市役所の農林水産課・二宮理さんは「農業女子は担い手の一つの分野として重要。二人には、地域の農業女子のリーダーになり引っ張っていってもらいたい」と期待する。



〈写真:乾燥野菜を手に前川さん(右)と池田さん〉