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お年寄りの山菜、野菜を庭先集荷 ―― やりがいをサポート【新潟支局・2015年6月1週号】

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 【新潟支局】自家栽培の野菜や、山で収穫した山菜を庭先で集荷しているのは、2006年11月に設立された、魚沼市守門のNPO法人笑顔の里(大島雪子理事長=64歳、従業員5人)。集荷した山菜や農作物は、一括してその日のうちに県内外のスーパーや飲食店に出荷している。
 「地元のおじいちゃん、おばあちゃんが取った新鮮な農作物を売ることでやりがいができて、お年寄りが笑顔になってほしいとの思いで、この事業を始めました」と話す大島理事長。
 魚沼市では、自分の家で消費するために山菜を収穫したり、農作物を育てているお年寄りがいる。しかし、消費しきれずに、お裾分けや捨てている場合が多かったという。庭先集荷は、そんな余っていた山菜や農作物を庭先に置いてもらい、一軒一軒庭先まで集荷を行う。また、出荷者には量に応じた現金が支払われる仕組みだ。
 同法人は採れたての山菜を出荷している他、専用調理場で漬物などに加工し、インターネットで通販も行っている。現在は10種類の加工品があり、その中でもウドの味噌(みそ)漬は特に人気だ。
 また、ウドの味噌漬けは2年連続で国際線の機内食に採用された。「機内食に採用された時は、とてもうれしかったです。今年も加工した商品が採用されることが決まりました。魚沼産農産物のPRにつながればと思います」と大島理事長は自信を見せる。



〈写真上:庭先で集荷する従業員(左)〉
〈写真下:加工品を作る従業員〉