豪雨災害多発の水田維持
住民が力合わせ復旧間近 経営安定へ大麦若葉導入
"過疎化の最前線"とも呼ばれる島根県江津市川平町の松平地区で水稲24ヘクタールを中心に経営する農事組合法人「川平みどり」。豪雨災害の多発地帯で、何度も経営の窮地に追い込まれながら、耕作放棄地を出さず農地を守り続けてきた。米価下落など苦難が続くが、立ち止まることなく規模拡大や新たな品目の栽培などにも挑戦する。「水田を残すことで住む人の気力も保たれる。災害があっても組合員で協力して存続してきた」と代表の天野明さん(67)。毎年5月に水田で住民などとともに伝統行事「花田植(はなたうえ)」を開催し、住民が集落を維持する活力を養っている。
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〈写真:「水田が生活環境の中心だ。耕作放棄のないように努めていく」と天野さん〉