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循環型農業目指して ―― 水稲 馬耕に挑戦【山梨支局・2015年5月4週号】

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 【山梨支局】都留市の内山歩さん(24)は、都留文科大学を休学して2年前に就農。「自然の力で栽培する農業」を志し、NPO法人都留環境フォーラムの一員として在来種の採種や馬耕に取り組む。内山さんは都留市内に農地約50アールを借り、水稲15アールと大豆20アールの他に、トマトやナスなどの野菜を無農薬で栽培する。
 「先月はせっかく育てた水稲の苗をイノシシに荒らされ、悔しくて苗床の隣に寝袋を持って来て一晩中見張りました」と内山さん。今年は水田3枚のうち1枚で、水稲の馬耕に挑戦している。都留環境フォーラムでは馬で田を耕す馬耕の復活活動を始め、内山さんも参加。単純に昔に戻るのではなく、馬との暮らしの中にある知恵や文化を知り、石油などの資源に頼らない循環型農業で、持続可能な地域づくりが目的だ。
 「自分の目指す農業で、農家として食べていけることが目標です。農業体験や加工品なども複合的に行い、できるだけ持続でき、安定した農業経営を目指したい」と内山さんは話す。


〈写真:馬耕で鋤(すき)を操る内山さん(奥)〉