【新潟支局】廃校となった校舎を活用し、イチゴの通年栽培を実現させた胎内市鼓岡の「いちごカンパニー株式会社」(小野貴史代表=44歳、従業員7人)。発光ダイオード(LED)とコンピューター制御管理による閉鎖型植物工場でのイチゴの通年栽培システムを確立させた。
これまで、LEDを使用したイチゴ栽培は難しいとされていた。「あえて誰も成功したことがないことに挑戦してみたかった」と担当の松田祐樹さん(41)は振り返る。
実証実験を繰り返し、無農薬で病害虫の発生を抑制することに成功。LEDの光量や波長、二酸化炭素濃度などをコントロールする技術を確立させ、イチゴの大きさを管理することも可能にした。
「今までに収穫した最大重量は1粒59グラム。今後100グラム超えも夢ではない」と自信をのぞかせる松田さん。
このシステムを活用することで、供給力の落ち込む夏秋間も安定的にイチゴを栽培することができる。「将来的にはさまざまな作物にも応用できるのでは」と今後の技術開発にも意欲的だ。
※同社では、一般の人の施設内への立ち入りや、工場見学には対応していません。
〈写真:栽培棚を管理する従業員〉