【鹿児島支局】「目指したようなキンカンが収穫できたときは本当にうれしい」と話すのは、薩摩川内市入来町の紺屋裕之(こんやひろゆき)さん(33)。家族とともに、ハウスキンカン43アールと、年間18万羽の鶏の飼育に汗を流している。
キンカンは通常、11月下旬〜3月下旬にかけて収穫するが、紺屋さんの農園では収穫を1月中旬には終える。「年内出荷の方が年明けに出荷するより単価が高いので、今後は年内出荷量をさらに上げていきたい」と話す紺屋さん。加温して早期開花を促し、マルチ被覆するなどして品質向上に取り組んでいる。
地域農家で組織したグループに参加し、キンカンを香港に出荷。グループで毎年2.6トン出荷する。厳しい基準を設け、「きんかんぼうや」というブランドで販売している。
さらに、紺屋さんは若手キンカン農家11人で「GFTグループ」をつくり、その会長も担う。県内外でのPR活動や市場との協議、管理勉強会を開くなど精力的だ。「現在2.5トンあるキンカンの単収を3トンに増やしたい。大玉のキンカンを作る必要があるので、摘果などの管理を徹底したい」と意欲的だ。
〈写真:「年内出荷量を上げていきたい」と紺屋さん〉