【山梨支局】「自家産小麦『ゆめかおり』100%にこだわった安全・安心なパンです。大勢の人に食べてもらいたい」と話すのは、中央市大鳥居の細川誠さん(57)。2013年、自宅に「農家のパン工房HOSOKAWA」を立ち上げた。
細川さんは現在、水田で小麦70アールと水稲10アール、野菜10アールを栽培。小麦は農薬を使わず有機肥料で栽培する。畝にも除草剤は使用していない。近隣の宅地化が進む中、環境保全と景観の維持向上にも一役買っている。
「小麦の良さを最大限生かした」というパンは、全粒粉を使用。製粉は地元の米屋と試行錯誤した。製法は妻の敬子さん(57)と県内のパン屋を食べ歩き、研究を重ねた。その結果、小麦粉と天然酵母、きび糖、岩塩だけで作る「農家のパン」が完成した。
パンは毎週水曜日と土曜日に同市の道の駅で販売している。細川さんは「今後はインターネット販売も考えています。口コミでファンが増えてくれれば」と話している。
〈写真:パンを手に細川さん夫妻〉