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パイナップル栽培30年 ―― 独学で糖度20度に【熊本支局・2015年3月4週号】

150325_09.jpg 【熊本支局】常に新しいことにチャレンジする菊池市の田代憲一さん(79)は、ビニールハウスでパイナップルやバナナを栽培し出荷している。
 50歳のころ、パイナップルのヘタ(冠芽〈かんが〉)を植えると新たな実ができることを知った田代さん。ハウスの中の空いている所に植え、栽培。2年半後には花が咲き結実した。そのあとは、収穫後の株の下にできる脇芽をかいて移植。株を増やしていった。
 「パイナップルの栽培方法を知っている人が周りにいなかったので、肥料のやり方や手入れなどはそれまで作ってきたメロンや花の経験を生かしました。また、失敗したら原因を探って、同じ間違いをしないようにしました」と振り返る。30年間、試行錯誤を重ねた結果、5千株のパイナップルを栽培するまでになった。
 「10年ほど前から、出荷できる品質のものを収穫できるようになりました。一つずつ色などを見て収穫し、完熟の状態で出荷するので、糖度は20度前後ととても甘いですよ」と太鼓判を押す。


〈写真:「自信作のパイナップルです」と田代さん〉