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防風林「人との出会いが糧になる【2015年3月3週号】」

 ▼農業分野の研究開発で、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用した「スマート農業」の実現が期待されている。政府も2015年度予算と14年度補正の合計で49億円を措置し、開発と導入の促進を図る方針だ。
 ▼重労働で事故などの危険と隣り合わせの農業を負担が少なく安全・快適な環境に転換するほか、圃場などのデータやセンサー技術の利用では生産の効率化や品質・収量の向上が見込める。産地と実需者、消費者との情報共有など、農林水産省の研究会中間とりまとめは多くの可能性を挙げる。
 ▼人が運転しない車の自動走行システムも、実用試験の段階まできているという。家に黒電話が来た日を覚えている世代には、子どものころに雑誌で読んだ未来予測が実現していくように感じられる。
 ▼篤農家の経験や勘をデータ化し、若者の育成に役立てる研究も始まっているそうだ。新聞の仕事に携わり、最初は各地で開く農家の研究会を取材した。何も知らない若造を皆歓迎してくれ、一から教わった。
 ▼ICTも必要だろうが、人と直接会って話す経験は他に代えがたいものだ。