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濃厚飼料の代替に焼酎粕 ―― 栄養が豊富 コスト削減も【宮崎支局・2015年3月3週号】

150318_05.jpg 【宮崎支局】JA高千穂地区管内の繁殖農家80戸からなる「高千穂酒造エコフィード利用組合」は、焼酎粕(かす)を飼料に使うことで、コストの削減に取り組んでいる。飼料高騰が懸念される中、豊富な栄養価も見込まれていて、期待が寄せられている。
 川南町の県畜産試験場での試験結果をもとに、明確な給与の基準を設定して、関係機関の指導の下で、適正な給与が行われている。給与方法は、濃厚飼料400グラムの代わりに5リットルの焼酎粕を粗飼料に加え、母牛の維持期に給与することで、飼料代を1日に1頭当たり、約25円削減できる。
 繁殖成績に問題はなく、佐土原町にある宮崎県食品開発センターで定期的に成分検査を行っていて、安定した品質の飼料が提供されている。生産者からは、毛づやが良くなる、コスト削減できたなどと好評だ。
 「焼酎粕は、濃厚飼料の代用品として栄養価も十分。コストも削減できるため、繁殖農家としては大変ありがたい」と富高組合長は期待を寄せている。


〈写真:焼酎粕を給餌する富高組合長〉