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耕作放棄地利用し試験栽培 ―― 薬用シャクヤクの産地へ【岡山支局・2015年3月2週号】

150311_07.jpg 【岡山支局】「売れる作物が確立できれば、耕作放棄地は減っていくはず」と話すのは、井原市野上町で枝物の桜(100アール)やユキヤナギ(20アール)などを栽培している森本潔さん(66)。
 農業委員会や耕作放棄地対策協議会などの会長を務めている森本さんは、今後の耕作放棄地対策として栽培を推奨していく作物を探していた。薬用植物の国内使用量は、そのほとんどを輸入に頼っていて、国内での生産に需要があること、切り花シャクヤクが20年ほど前から井原市内で栽培されてきたことなどから、薬用シャクヤクにたどり着いた。
 栽培のモデルケースとするため、国の補助事業を活用し、2014年度から実際に耕作放棄地を使ってシャクヤクの試験栽培(4アール)を開始した。
 試験栽培以外にも、規模拡大のため農家への呼びかけ、出荷体制を整えるための生産組合の設立など、今からすべきことは少なくないという。
 森本さんは、「地元農家からも反響がある。井原を薬用シャクヤクの産地にできるよう、まずは試験栽培を成功させたい」と決意を述べる。


〈写真:「シャクヤクは、それほど栽培に手がかからず、新たに始めるのにうってつけ」と森本さん〉