自民党・農林関係合同会義は11日、農地転用許可権限を地方自治体の長に移譲することを盛り込んだ政府の「地方分権改革一括法案」の条文を了承した。今国会に提出、早期成立を目指す。転用事務手続きの迅速化や地域の実情を踏まえた土地利用などを求める地方の意向を反映した。ただ、権限移譲に伴い大型店舗や工業団地などへの転用増加を招くと心配する声は強い。農業委員の選出を公選制から市町村長の任命制に移行する農業委員会改革も控える中、食料生産基盤として維持すべき農地を将来にわたって確保する適正な運用の担保が求められる。
(2面・総合)