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獣医師が発表 畜産経営支える技術(8〜9面・家畜診療等技術全国研究集会)【2015年3月2週号】

 畜産の生産現場で診療活動に携わる獣医師が、診療技術などの研究成果を発表する第41回家畜診療等技術全国研究集会(主催・NOSAI全国)が2月26、27日の両日、東京都港区のヤクルトホールで開かれた。地区発表会を経た21題の研究発表から、「傍正中切開による子牛の尿膜管摘出手術」を報告したNOSAI兵庫阪神基幹家畜診療所の笹倉春美獣医師が農林水産大臣賞を受賞。そのほか、農林水産省経営局長賞9点(うち吉田賞1点、奨励賞2点)、全国農業共済協会長賞11点が選ばれた(審査委員長・酒井健夫日本大学名誉教授)。農林水産大臣賞など上位入賞の研究成果のほか、今後の飼養管理に参考になる主な研究を紹介する。また、「卵巣と子宮の関係を考慮した繁殖診療」をテーマにした酪農学園大学獣医学群獣医学類の片桐成二教授による講演の概要も併せて紹介する。


150311_05.jpg〈農林水産大臣賞〉「傍正中切開による子牛の尿膜管摘出手術」
兵庫県 NOSAI兵庫阪神基幹家畜診療所・笹倉春美獣医師ほか

 子牛の尿膜管摘出手術を、乳頭前方の傍正中を切開する傍正中切開で実施した。従来の正中切開では困難とされる尿膜管の正中腹壁への癒着部位を避けた切開が可能で、雄では陰茎を避けた手術が容易にできる。

(8〜9面・家畜診療等技術全国研究集会)

〈写真:笹倉春美獣医師〉