効用の明示可能に 事業者負担に懸念も
現行の「食品衛生法」「JAS法」「健康増進法」にまたがる表示基準を統合し、加工食品に栄養成分表示を義務付けるなど新たな食品表示基準案などについて、消費者庁は2日、東京・新宿で説明会を開いた。新たな食品表示法は、食品の安全性や品質などを分かりやすくすることが目的で、4月1日に施行される。野菜や果物など農産物を含む食品の成分の健康効果を表示できる機能性表示制度も新たに導入する。消費者の健康志向が高まる中、栄養成分や機能性表示には、付加価値販売などに結び付くと期待されている。ただ、優良誤認などを招く懸念もあり、新表示制度への円滑・適正な移行には、消費者や生産現場に向けた丁寧な説明などが不可欠だ。
(14面・流通)