農林水産省は5日、多面的機能支払交付金第三者委員会(委員長・中嶋康博東大大学院教授)を開き、2014年度の多面的機能支払交付金の実施状況を報告した。「農地維持支払」「資源向上支払」ともに取り組み面積(1月末時点)は、前対策となる13年度の農地・水保全管理支払交付金の実績を2〜3割上回った。ただ、実施地域の偏りもみられ、委員からは現場の実態に即した推進体制の強化などを求める意見が挙がった。15年度からは、法律に基づく日本型直接支払制度に位置付け、中山間地域等直接支払などと合わせ、事務の簡素化なども図る。農地や水路などの維持管理は、持続可能な農業や農村景観を保全する基礎となる。地域の主体的な活動をしっかりと進めていく必要がある。
(2面・総合)