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防風林「全国的に向上している米の食味【2015年2月4週号】」

 ▼日本穀物検定協会が発表した2014年産米の食味ランキングで、最高評価の「特A」が過去最多の42産地品種となった。特Aに次ぐ「A」評価も前年産比で14増の70産地品種と良好だ。
 ▼14年産は44道府県の133産地品種を評価し、すべてが基準米である複数産地の「コシヒカリ」ブレンド米以上と評価された。ここ数年は基準米に比べ劣ると評価された産地品種はなく、品種改良や栽培技術の改善など産地の食味向上努力が実を結んでいる。
 ▼最近は、5年連続の特Aとなった北海道の「ななつぼし」をはじめ、四国や九州など以前は特A評価が少なかった産地が躍進してきた。西南暖地では、登熟期の高温による品質低下が問題となる中で、「元気つくし」や「さがびより」など高温耐性と良食味を兼ね備えた品種が登場している。
 ▼ただ、米穀機構の調査では、昨年12月時点で家庭の米消費は9カ月連続で増加したものの、中・外食の消費が落ち込み、1人1カ月当たり消費量は2%減となった。残念ながら米価の安値も消費拡大の呼び水になっていないようだ。
 ▼確実においしいのだから、たくさん食べてもらいたいのだが。