【秋田支局】秋田市雄和の農事組合法人「種沢果樹組合」(伊藤敬一組合長・77歳、組合員67人)は、11月に収穫したリンゴを雪の中で保存する「雪中りんご」に取り組んでいる。
リンゴを詰めたコンテナは、事務所の軒下に設置することで、屋根から落ちる雪が自然と積もる仕組み。人の手で雪をかぶせる作業を省力する工夫を凝らしている。
リンゴは3月下旬ごろに取り出し、同組合の事務所内で販売。毎年遠方から買い求める人がいるほどだ。
この他、同組合では「落ちないりんごジュース」も手掛けている。園地の一部をあえて取り残し、1月まで木から落ちなかったリンゴをジュースに加工している。
主に受験生から「雨風に負けず耐え抜いたリンゴにあやかり忍耐強く勉強を頑張りたい」とニーズが高い。伊藤組合長は「このジュースを飲んで、合格を目指してほしい」と願いを込める。
〈写真:ジュースを手に伊藤組合長〉