ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

自家産牛乳でチーズ ―― ミルクの状態 見極めて【滋賀支局・2015年2月3週号】

150218_07.jpg 【滋賀支局】竜王町にある有限会社古株(こかぶ)牧場(肉牛360頭、乳牛40頭)の直営スイーツショップ湖華舞(こかぶ)で、古株つや子さん(31)が手掛けるチーズが注目されている。
 酵素を使う一般的なチーズと異なり、乳酸菌で固めて発酵させる「酸凝固」タイプで、熟成度合いで風味が変化する。現在、自家産の生乳を使って6種類のチーズを販売するが、原点となったのが2度のフランス研修だ。最初の渡仏で酸凝固タイプのチーズに魅せられ、帰国後に試作するが、菌の特性や熟成の難しさに直面。技術向上のためフランスを再訪、半年間修業した。
 「測度計に頼るのではなく、時間や季節ごとに変化するミルクの状態や特性を、自分の目や感覚で見極めて発酵させる大切さを知りました」と古株さん。生乳との向き合い方が変わったことで、より安定感のあるチーズができるようになった。
 「消費者に、チーズをもっと気軽に楽しんでもらえるようPRしたい」と意欲的だ。


〈写真:つやこフロマージュ(左)と、地酒「松の司(つかさ)」を使ったチーズを手に古株さん〉