おにぎりなど付加価値の追求も
栃木県塩谷町「いなほ総合農園」の古沢和夫さん(64)は12ヘクタールで栽培する米を全量直販する。主力は6ヘクタール栽培する「コシヒカリ」で、農薬散布などを低減した特別栽培の認証を取り、穀温を低く保つ乾燥・精米で食味の低下を防ぐ。県内の直売所17カ所のほか、首都圏の顧客約100軒に直売する。また、娘の昌子さん(39)がおにぎりやおこわに加工し、10カ所の直売所で販売している。「つけられる限りの付加価値を追求する。価格は下げず地域の農産物の価値や信頼を保ちたい」と和夫さん。店頭価格は10年以上ほとんど変えず、生産継続や規模拡大が可能な販売につなげている。
(8面・流通)
〈写真:「高品質を保つ意識を維持するため、商標登録している」と水清米を手に和夫さん(右)と昌子さん〉