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カントリーエレベーター排出のもみ殻を育苗マットに【山形支局・2015年2月2週号】

150211_11.jpg 【山形支局】JAあまるめ(余目町農業協同組合、森屋要二代表理事組合長)では、カントリーエレベーター(CE)から排出されるもみ殻を有効利用した水稲の「もみ殻育苗マット(通称エコマット)」の製造に取り組み、環境にやさしい循環型農業を進めている。
 粉砕したもみ殻などを固めたもので、重さ約450グラムで床土の10分の1程度。一般的な育苗用マットより3割ほど安く、作業効率を高め、農業経営にも一役買うとされる。
 エコマットの製造工程は(1)もみ殻の粉砕(2)粉砕したもみ殻と肥料などを攪拌(かくはん)混合(3)マットに成型して箱詰め――。11月から翌年3月まで常時2人(繁忙期を除く)で1日1500〜2千枚、総数15万枚を作る。
 施設長の伊藤秀明さん(59)は、ベルトに余分なもみ殻などが付着し型崩れしないように送風装置を自作したり、厚さ1.35〜1.5ミリに均一化するために材料の量を微調整したりと工夫する。
 エコマットは、同JA管内の水稲作付面積の約3分の1、350ヘクタール分(11万枚)の育苗に使用され、「あまるめ米」のブランド確立の一翼を担うほか、東北各県や岐阜県などにも普及している。


〈写真:伊藤施設長(右)とJAあまるめの佐藤主任〉