広島県立総合技術研究所農業技術センター(東広島市八本松町)では、ピートモスなどを生分解性ポリエステルで固めたネイキッド培地をイチゴの育苗に使い、ポリポット培地の育苗と比べて約1カ月収穫開始を早める技術を開発した。空気に接する表面積が大きいので培地から水分が蒸発しやすく、夏季に気化熱で培地の温度上昇を抑制して花芽分化を早める。「紅ほっぺ」による2012年の試験では、8月末に定植し、慣行比で1カ月早い11月中旬から収穫できた。販売単価の高い年内収量が増え、所得向上につながると期待されている。
(13面・営農技術)
〈写真:ネイキッド培地を持つ伊藤副主任研究員〉