「ひっくり返らないように、バランスを取るのが難しかった」と話す、山口市名田島の三輪利夫さん(水稲約5ヘクタール、麦約6ヘクタール)は、5年前、スクラップ同然の田植機を自分で防除機に改造し、作業に役立てている。
個人経営で農業をする三輪さんは、農機具に対する補助がないため、いかにコストを安くするかを考えた末、自分で農機具を作ろうと思い立ったという。不要になった田植機をベースに、タンクなどのパーツは友人などから入手した。制作費にかかった費用は約20万円で、ほとんどがエンジン部分の費用という。
「費用は新品の防除機の10分の1も掛からんよ」と笑顔の三輪さん。防除機は水稲、麦の防除のほかに、道路脇の除草にも使用。冬には、運転席部分の自作のロールケージにビニールを張り、キャビン仕様にしている。
<写真:「田植機から防除機へ変身させました」と改造した防除機を運転する三輪さん>