「放牧地が開拓地で地表にコケが生えているため、牛に十分踏ませる必要がある。また、放牧地全体に牛ふんを播くために思い付いた」と説明するのは、「移動給じ台」を製作した大田市長久町の岩崎孝さん。岩崎さんは、育成乳牛とF1牛を放牧している。
青草のある4月中旬から11月上旬にかけては、牛が草を求めて放牧地全体を移動するが、粗飼料を与える冬場は、常に牛が給じ台の近くに集まってしまう。
岩崎さんが杉の間伐材で自作した給じ台は、ソリの上に小屋を乗せたような形で、トラクターで引けば簡単に移動できる仕組み。また、えさを食べるための入り口は、捕獲ができるようになっており、診療時などにも役立つ優れものだ。
一度に8頭の牛がえさを食べることができ、小型ベーラーでこん包した粗飼料が8個入る。給じ台は2月に設置して以来、すでに6回移動したという。
<写真:「移動給じ台」の大きさは幅1.8メートル、長さ3.8メートル>