赤穂郡上郡町中野の東川泰規さん方では、自作の「簡易ホイスト」とローラーなどを組み合わせて、もみすり作業の短縮と省力化を図っている。
水稲を14ヘクタールを栽培する東川さん方では、最も多い日には450袋ほどのもみすりを行っており、「1回ずつ手で持ち上げて降ろすのは、腰などに負担がかかる大変な作業だった」と振り返る。そこで、米袋の持ち運びを一連の流れ作業にするため、何点か工夫した。
まず、計量台にローラーを取り付け、鉄板に載せた米袋を持ち上げることなく、ローラー上を押しながら木の台に横倒しする。その瞬間、鉄板はひもなどで元の位置に戻るように改良を加えている。
倒した米袋は手製の「簡易ホイスト」でつり上げてパレットまで動かし、米袋を積み上げていく。このホイストは、米袋をつかむ「取っ手」を鉄筋で製作し、それを市販の電動ウインチに取り付けている。「これで、一度も米袋を持ち上げることがない」と東川さん。妻の登美子さんは、「この作業は楽なので、私でも長時間続けることができる」と笑顔で話してくれた。
<写真:米袋を取っ手でつかんで移動>