夷隅郡大原町日在の園芸農家・加藤道子さん方では、野菜栽培のかたわら4年ほど前から1.6アールほどスプレーストックの栽培も行っている。このスプレーストックの種まき作業にひと役買っているのが自家製作の種まき機だ。
スプレーストックの種は小粒のため、1粒ずつ落としていくのはひと苦労。大半の人が指でつまんで播いている。加藤さんも、ようじの先を水で濡らし種をくっつけて播いていたという。そこで、息子の純一さんが家庭用の掃除機につなげて使う種まき機を製作した。
市販されている機械もあるが値段が高く、これだと材料費も安くて済む。 まず、アクリルパイプに目盛りを付けて1ミリのドリルで慎重に穴を開ける。パイプの端に透明のビニールホースを付け、その先にほ乳瓶の乳首を付け、掃除機のノズル(エアー調整穴が開いているもの)に固定する。
種を入れるのはパイプハウスのビニールを止めるパッカー。ノズルの穴でエアーを調整しながらアクリルパイプに種を吸い付ける。播くとき、余分な種ははけで落とす。
この道具は1列50粒播きで、等間隔に播くことができる。 <写真:家庭用掃除機に設置した状態>