【岩手支局】前沢町字山下の大森昇さんは、傾斜地の草刈りに最適な「傾斜地歩行用補助具」を考案している。同機は、傾斜した場所での作業を楽に行うため、足元を水平に保つもの。農機具販売業を経営している大森さんは、大部分の農家で刈払機が普及していること、また同機での傾斜地作業が大変で、自らもそのやりにくさを常に感じていたことが製作のきっかけとなった。
この歩行具は鉄製で、足乗せ盤と地面に直接触れる接地盤が半円形のギアとばねでつながっている。靴はベルトで固定。ギアには細かい切れ込みが付いていて、ばねの弾力で前後左右あらゆる方向に動き、体重をかけることで固定することもできる。ギアを大きくすれば角度も大きくなり、急な傾斜地での作業も容易になる仕組みだ。
足乗せ盤が前後左右に動けても、合成角に対応できるようにすることが難しく、1週間ほど悩み続けたこともあったという。
<写真:傾斜地歩行用具>