口之津町の河添久典さんは、ニラの植え付け機「定植職人〜みところぜめ〜」を自分で開発し農作業に役立てている。口之津町特産品ニラの定植作業の省力化と苗の生長促進を狙ったもので、円形の底を抜いた空缶の周りに15センチほどのビニールパイプ3本をテープで巻き付けて作った。パイプの口は苗を入れやすくするために入り口を大きくし、下部は鋭角に切断し土が入りやすいように工夫した。エラの苗をパイプの中に入れ、周囲の土を寄せて、缶の中にも土を入れて「定植職人」を引き抜くと、パイプに入れて置いた苗だけが土中に残る仕組みになっている。この機械は、同町で開催された、加津佐地区青年農業者技術交換大会(同地区青年農業者連絡協議会、加津佐農業改良普及センターなど主催)大会で最優秀作品に選ばれてもいる。河添さんは、「これまでの1本ずつの手植え作業では、収穫期に株同士が接し密植になりやすく、ニラの葉が細くなって規格外品になつていましたが、これを使うと1度に3本の定植が可能です。以前よりも株間が広く取れ、生育に十分なスペースもあり、収穫時には品質の良いニラが収穫できると思います。少し浅植えになる点と3本しか定植できない問題点を改良したい」と話している。