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廃品コンバインで水稲苗の育苗箱並べの全自動化システム(97年4月2週号・福島版)

 会津坂下町の「新海農耕」(石田栄代表)では、育苗箱並べを機械化し、水稲苗の大量生産を行っている。費用は資材、部品代など約100万円。本体は廃品になったコンバインのクローラを利用し、ハウス内での排気ガス防止にも考慮して電動モーターにした。その後も、作業速度と移動速度の切り替えが出来るようにするためHST(変速装置)を取り付けている。ウイング(両翼)は2段階に長さの調整が可能で、三軒幅のハウスでは14枚、4軒幅で20枚同時に並べることが出来、「順調にいけば約1時間で千箱を並べられる」と石田さん。また、育苗箱運搬用にクローラを利用した改良型フォークリフトも製作した。これだと、軟弱なハウス内でも走行が十分可能だという。播種された箱をパレットに積み上げハウス内に運び四日間芽出しするがここでも、妻のやす子さんが花き栽培につかう温風機を利用している。この場合、パレットに乗せたままの状態なので、箱並べ機に運ぶのもフォークリフトを使え、重労働はほとんどないのが一番の特徴。