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損害評価の仕組み

 災害が起こり、共済金の支払いが見込まれる場合、NOSAIでは損害の程度を把握するために「損害評価」を行います。これは制度の運営にとって基幹となる仕事です。損害評価の方法は事業の種類によって違いますが「水稲共済」(一筆方式・半相殺方式)を例にとって説明しましょう。


【NOSAI組合段階】

《1》損害評価員が悉皆調査を行います



水稲の評価を行う損害評価員


 自然災害等の理由で水稲に被害を被った場合、農家は損害通知をNOSAI組合等に提出します。この通知を受け取ったら、NOSAI組合長(市町村の場合は市町村長)が任命する損害評価員が全被害田について、「検見」または「実測」によって見込み収穫量の調査を行います。この調査を「悉皆(しっかい)調査」といいます。調査は、一定の広さの地区を原則として3人1組で行います。この調査する範囲のことを「評価地区」と言い、1~2日で調査できる広さとなっています。


《2》損害評価会委員が抜取調査し、当初評価高とりまとめ
 悉皆調査が終わると、評価地区ごとのつりあいが取れているかどうか等を見るために、抜取調査班は、一地区あたり10筆以上について検見、または実測の方法で調査します。これを「抜取調査」といいます。また、抜取調査を実施した地域ごとに、調整班による抜取調査を行い、抜取調査班間の均衡を図ります。これらの結果に基づいて、組合長は損害評価会を開き、「一筆単位方式」については耕地ごとに、「半相殺方式」については農家ごとに、それぞれ共済金の支払対象となる減収量(共済減収量)を計算し、組合の損害高を取りまとめます。


損害評価はこう進められます

組合等段階
組合等当初
評価高報告
  しっ皆調査
(評価員)
検見・実測
抜取調査
(評価会委員)
各評価地区10筆
以上=検見・実測
調整班による抜取調査 損害評価会
共済減収量
とりまとめ
 
農林水産省 減収調査 損害高の認定  

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【農林水産省段階】

最終的な共済金支払いの段取り
 農林水産省(農林水産大臣)は、NOSAI組合が報告した結果を農林水産統計資料等に基づいて審査し、農林水産省の認定(承認)手続きを経て、正式の損害高が決まることになります。