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今週のヘッドライン: 2018年03月 2週号

ブランド和牛肥育 "もうひとつの大震災"乗り越えて ―― 長野県栄村・美雪ファーム樋口(1面)【2018年3月2週号】

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 東日本大震災の発生から7年。2011年3月12日、長野県と新潟県の県境で発生した長野県北部地震は、最大震度6強を記録。最も被害が大きかった長野県栄村では、一部地区を除く住宅の9割以上にあたる694棟が全壊や半壊などの被害を受けた。日本有数の豪雪地域で知られる同村の人口減少に地震が拍車をかけた中で、畜産業の振興に力を傾けた肥育農家がいる。同村堺の「農事組合法人美雪ファーム樋口」(樋口和久代表、60歳)は、ブランド牛「北信州美雪和牛」の生産に取り組んでいる。営農再開を果たした村唯一の畜産農家として規模拡大を図り、震災前の村全体の水準と同等まで出荷頭数を引き上げた。"もうひとつの震災被災地"ともいわれる地域で、高品質牛づくりに励む。

(1面)

〈写真:「日々の作業をきちんと積み重ねることが大切」と給餌する樋口代表〉

大震災から7年 農地復旧9割も農業復興は道半ば(2面・総合)【2018年3月2週号】

 東日本大震災・原発事故から7年を迎え、農林水産省は農林水産業の復興状況を公表した。津波被災農地のうち、営農再開が可能な農地は1月末時点で、前年同期比6ポイント増の89%となり、県別では宮城県が98%、岩手県は91%とともに9割を超えた。一方、いまだ原発事故の影響が残る福島県は6割に届かない。担い手不足が深刻化し、労働力の確保も難しい状況にあり、風評被害の払拭(ふっしょく)に向けた取り組みのさらなる強化も課題となっている。震災記憶の風化も指摘される中、被災地では多くの課題を抱えながらも復興に向けた地道な取り組みが続いている。全ての被災地が完全な復興を遂げるまで、官民一体となってしっかりと支えたい。

(2面・総合)

大雪被害園芸施設5000件超 NOSAIは共済金支払いに全力(2面・総合)【2018年3月2週号】

 農林水産省は、今冬の大雪にかかる園芸施設の被害が9日午前10時現在で、5741件(被害額28億9千万円)に上ったと発表した。被災地では現在も被害状況の確認が進められており、被害はさらに拡大も予想される。被災地域のNOSAIは、早期の共済金支払いに向け、被害状況の早期把握とともに、迅速・適正な損害評価の実施に全力を挙げている。

(2面・総合)

ハーブで人も地域も元気に ―― 富山県小矢部市・金丸晴美さん(3面・暮らし)【2018年3月2週号】

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 「ハーブには人を元気にする力がある。ハーブガーデンが地域に、日本中に広がっていけば日本中が元気になるのでは」と話すのは、富山県小矢部市の金丸晴美さん(48)。約100種類のハーブを栽培し、ハーブティーなどに加工する。ハーブ畑の見学やハーブティー作りなどの体験教室を開くほか、園芸教育にも力を注ぎ、自身が理事を務めるNPO法人「こどものその」などで、ハーブの栽培や活用法などを伝え、子どもの喜びや発育に貢献している。

(3面・暮らし)

〈写真:トレードマークの帽子をかぶって作業する金丸さん〉

全国の組合が臨時総代会を開催(5面・NOSAI)【2018年3月2週号】

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 NOSAIの組織は、組合員から選ばれる総代やNOSAI部長、損害評価員で構成される基礎組織が土台であり、組合員の自発的な参画で運営されている。農業保険法(改正農業災害補償法)が4月1日に施行されるのを踏まえ、NOSAIの各組合では3月末にかけて、臨時総代会を開いている。収入保険の創設や農業共済制度の見直しに伴い、定款や事業内容を定めた共済規程を一部改正し、4月以降の事業を円滑に実施するためだ。総代会は組合員を代表する総代が出席し、改正内容などを審議、決定する。総代会の役割などを共子さんが済太郎くんに聞いた。

(5面・NOSAI)

〈写真:県内各地から総代が参集したNOSAI埼玉の臨時総代会〉

東アジアの先端技術 ~農業食料工業会の講演から(11面・営農技術)【2018年3月2週号】

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 日本ではオランダなど西欧の先進地を目標に情報通信技術(ICT)などの導入が推進されているが、韓国や中国などでも同様に先端技術を応用・展開しようと挑戦が続いている。農業食料工学会・農業機械部会は2日、東アジア各国から研究者を集め、施設園芸や露地野菜作などでの新技術の開発・普及の現状を確認した。日本と気候や土地条件が近いとされ、施設園芸や植物工場でICTの導入が進む韓国の事例を中心に紹介する。

(11面・営農技術)

〈写真:「コスト低減も重要」と李室長〉

鳥獣被害対策優良活動表彰 地域力で防ぐ(5面・NOSAI)【2018年3月2週号】

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 2017年度鳥獣被害対策優良活動表彰の表彰式がこのほど東京都内で開かれ、被害防止部門では篠山市有害鳥獣対策推進協議会(兵庫県篠山市)が農林水産大臣賞を受賞した。サル対策で、行政がICT(情報通信技術)を活用した捕獲で計画的な個体数管理に努める一方、100以上の集落で出前講座を開き、侵入防止柵の設置や追い払いなど住民主体の対策を支援。役割分担を明確化し、被害軽減につなげたことが評価された。農村振興局長賞の受賞事例を含め、地域ぐるみの鳥獣害対策を紹介する。

(5面・NOSAI)

〈写真:農林水産大臣賞を受賞した篠山市有害鳥獣対策推進協議会〉

380筆をICTで効率管理【福井県 3月2週号】

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 【福井支局】合同会社上田農園(大野市森政領家、上田輝司代表社員=60歳)は、GPS(衛星利用測位システム)技術を活用した農地管理や自動操舵システムなどのICT(情報通信技術)を導入。規模拡大に対応した作業効率化を実現している。

〈写真:テレビに映し出された地図情報を説明する上田代表。耕作圃場のほか作業履歴も表示できる〉

乳酸菌混合飼料が乳房炎抑制に効果【熊本県 3月2週号】

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 【熊本支局】山鹿市の「有限会社茶ノ木(内ヶ島賢勇代表=52歳)」では、乳房炎対策として餌に乳酸菌を混ぜて給与している。また、乳酸菌を与えた牛のふんで安全な堆肥作りにも取り組む。乳酸菌の給餌は6年ほど前から始めた。「結果が出るまでに、およそ1年かかったが、この方法で乳房炎を抑えることに成功した」と話す。

〈写真:乳酸菌を餌に混ぜ、乳房炎対策に取り組む内ヶ島代表(左)と妻の美津代さん〉

カモ追い払うドローン 大刀洗町で試験【福岡県 3月2週号】

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 【福岡支局】カモによる農作物被害対策として、大刀洗町では小型無人航空機(ドローン)を活用した追い払い効果の検証に取り組んでいる。効果の検証は、同町のため池で2月から実施。水土里ネット福岡の職員が2人体制でドローンを複数回飛行させ、カモの追い払いを行う=写真。

「おしゃれでかわいい」野菜の花のふりかけ【山口県 3月2週号】

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 【山口支局】山口県のオリジナル野菜「はなっこりー」を使ったふりかけが人気を呼んでいる。品名は「はなっこりーの花ふりかけ」。はなっこりーが咲かせる黄色い花を使ったところが特徴だ。

〈写真:昨年から花だけのふりかけ(税込み324円)の販売も始めた〉

35都道府県の給食にタモギタケ加工品【北海道 3月2週号】

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 【北海道支局】株式会社スリービー(南幌町元町、石田真己代表取締役社長)では、1985年の創業時からタモギタケを人工栽培し、全国一の年間約300トンを生産。通年流通を行っている。同社は生食用のほか、炊き込みご飯の素など加工品の製造・販売も行う。中でも水煮は、無添加製造の安全性が高く評価され、35都道府県の学校給食で親しまれている。

〈写真:タモギタケを手に冨山室長〉

防風林「野生鳥獣肉(ジビエ)の流通は課題が多い【2018年3月2週号】」

 ▼山と里の境界に石積みの「猪垣(ししがき)」跡が見られる地域が多いという。人間がイノシシやシカなどの野生鳥獣との戦いに挑んできた史跡であり文化遺産といえるようだ。
 ▼人の生活領域と野生動物の活動領域を明確に仕切る猪垣は、現在の電柵などにつながり、被害が深刻な地域ではこれら防護柵を設けても作物が食い荒らされるケースは多いのだ。侵入を防ぐ対策ではもはや効果は薄く、個体数の減少を選択せねばならない地域は多い。
 ▼近年の野生鳥獣による農作物被害は200億円前後とされ、農林水産省の2018年度予算は約100億円を計上、市町村の被害防止計画に基づく生息数減少対策や野生鳥獣肉(ジビエ)利用を支援する。だが、ジビエ肉を街の精肉店で見かけたことは今までにない。
 ▼狩猟文化が根付く西欧では家庭料理などに容易に利用できるらしいが、国内では獣類殺生や食肉を忌み嫌う風習が長く続いたせいか、田舎料理店などで猪鍋を見る程度だ。農水省の実態調査では食肉処理して利用した量は約1200トン程度。イノシシとシカの年間捕獲数約50万頭のうち、施設処理は約8万頭と2割弱。
 ▼シカは利用割合が高いものの、イノシシは生息域が広すぎ捕獲獣の搬入や肉流通に課題が多く埋設処理も多いと聞く。猪垣には"人・獣共存"の思いが伝わり、可能なら共存の道を模索すべきと思う。だが野生鳥獣に、住民の"生殺与奪の権"を握られている地域の存在も現実なのだ。

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