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養蜂の休閑期は巣箱でイチゴ栽培【11月2週号 山口県】

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 【山口支局】「ミツバチの巣箱を使ってイチゴを栽培しています」と話すのは、周防大島町で養蜂業を営む株式会社KASAHARAHONEY代表取締役の笠原隆史〈かさはら・たかふみ〉さん(37)。笠原さんは「養蜂の休閑期に収入を確保できることや、経営するカフェのメニューに自家産イチゴの提供をしようと、2021年に栽培を始めました」と話す。取り組み始めた一番の決め手は、自らイチゴを栽培することで、ミツバチを貸し出している農家へ「良いアドバイスができれば」という思いからだった。「自分でイチゴを作ってみて、病害虫対策やミツバチへの負担を減らすための管理など、みなさんの大変さが分かります。農家の方に一層寄り添い、ミツバチを大切に育てていきたいと思うようになりました」。今年3月には、カフェの下にある圃場にミカンやレモンの木を約90本植えた。数年後にはミカン狩りを計画している。「離農や荒れ地が増える中で、少しでも地域の活性化につながればうれしいです。イチゴもミカン栽培も始めたばかりなので、試行錯誤しながら前に進んでいけたらいいですね」と笑顔で話す。
 ▽ミツバチ200群、イチゴ0.9アール、かんきつ50アール、鶏6羽

〈写真:「イチゴは垂直仕立てで栽培しています」と笠原さん〉