かんぴょう産地を守りたい──。栃木県壬生町の株式会社mf(赤羽根正久社長=43歳)は、今年4月からユウガオの栽培を始め、この夏、初収穫を迎えた。栃木県産のかんぴょうは全国の生産量の98%を占めるといわれるが、生産者、生産量とも減少が続く。同社は、こうした現状に危機感を持った壬生町のかんぴょう卸会社2社が協力して設立。近隣農家から農地を借り受け、かんぴょうの生産・販売に取り組む。契約農家が栽培したユウガオの実を受け入れるなど、分業化による労働負担の軽減を図り、産地の維持と生産量の確保を目指す。今後は従業員の独立支援にも力を入れ、仲間を増やして産地振興につなげたい考えだ。
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〈写真上:収穫したユウガオの実を手に左から山本直哉農場長、赤羽根社長、毛塚哲生副社長〉
〈写真下:ユウガオの実を削る山本農場長〉