ヘッドライン一覧 購読申込&お問い合わせ 農業共済新聞とは? 情報提供&ご意見・ご感想 コラム防風林

獣医師は名コンサルタント "経営の治療"に本領発揮 ―― 宮崎県のNOSAI(1面)【2016年5月2週号】

160519-01.jpg

 「疾病の治療や共済金支払いといった枠を超え、地域の畜産を活性化するのがNOSAI獣医師の役割だ」と、NOSAI連宮崎(宮崎県農業共済組合連合会)生産獣医療センターの有川彰信所長は強調する。宮崎県のNOSAIは、定期的な農場チェックや疾病モニタリング、検診などを駆使し、農家の生産性を向上させる「生産獣医療体制」を構築。2015年度から本格実施している。県内のNOSAI獣医師約90人が、連合会・組合の垣根を越え、「乳牛」「肉用牛肥育」「肉用牛繁殖」「養豚」「ET(受精卵移植)」の5チームに所属。研修会などで知識・技能を磨き、専門性を生かして農家を全面的にサポートする。経営に潜む問題点をプロの目で発見し、農家と二人三脚で徹底的な改善を行う。養豚農家では年間、数千万円単位で収益が向上するなど、大きな成果を上げている。

(1面)

〈写真上:横山さん(右)に乳牛の状態などを説明する上松獣医師(左)と柳祐介獣医師〉
〈写真下:黒岩場長(右)と母豚の一覧を見ながら議論する吉原獣医師〉