ナシ2ヘクタールのうち1.2ヘクタールでジョイント仕立てを導入する福岡県久留米市藤山町の中村裕さん(53)は、2メートル強の苗木を購入して曲げた状態で1年間再育苗し、全長5メートル程度の大苗を独自に確保している。苗木を地表から60度程度に傾けて定植し、直管パイプに誘引する。根を乾燥させないよう根元に稲わらや麦わらを敷く。株間が3.5~4メートルと広くなるため、定植本数が同仕立ての慣行と比べ約3分の1に減り、接ぎ木箇所も少なくて済む。ジョイント仕立ては7年前から導入し、剪定(せんてい)時間が改植前の3本仕立てと比べて約6割になるなど、省力化を実現している。
(11面・営農技術)
〈写真:定植4年目のジョイント仕立ての園地で新梢(しんしょう)管理する中村さん〉