農林水産省は16日、輸入植物検疫制度に関する意見・情報交換会を開き、検疫制度の見直しに向けた考え方を提示した。検疫対象病害虫の範囲を現行約200種から約900種に拡大することを柱とし、国内未発生の病害虫の侵入リスク低減を目指す。同省は月内にも今後の方針案として公表し、広く国民の意見を聞いた上で、検疫制度の見直しに着手する。
近年、グローバル化や流通の多様化、さらに輸入植物の種類や輸出国の増加などから国内未発生の病害虫が侵入する危険性が増大。輸入植物の検疫件数は、2005年で80万件と、20年前の4倍に膨れあがっている。検疫制度見直しでは、科学的根拠に基づく検疫措置の実施とともに、国内未発生または経済的影響の大きい病害虫を検疫対象としてリスト化する方針を掲げた。
具体的には、従来重点的に検疫対象としてきた病害虫200種に加え、国内未発生の約400種と国内未発生の系統がある病害虫・ウイルス約140種などを挙げた。
さらに新たな措置として、〈1〉プラムポックスウイルスなど数種を対象にした遺伝子診断など高度検出技法の導入〈2〉サドンオークデスの病原菌など3種を対象に輸出国への新たな検疫措置の要求〈3〉ポテトスピンドルチューバーウイロイドなど3種を対象に輸出国への栽培地検査の要求――を盛り込んだ。
リスク未評価の約1600種以上の病害虫は、しばらく検疫対象として規定。リスク評価後に検疫対象にするか決定する。
(2面・総合)