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トマト・多段取り栽培/誘引装置でつる下ろし〈福島県桑折町・阿部佐一郎さん〉(11面・営農技術)【2010年7月4週号】

100726_06.jpg トマトをハウス栽培する福島県桑折町松原の阿部佐一郎さん(75)=水稲23アール、ハウストマト・メロン3.3アール=は、トマトの多段取り栽培で手間のかかる、つる下ろしを省力的に行う装置を考案。昨年8月に特許を取得した。誘引ひもを、畝の上に配置したパイプに巻き付けておき、巻き戻す方法でつる下ろしをする。畝ごとに一度にできる。誘引ひもをらせん状に巻き付けると、吊〈つ〉り下げ位置をずらしていける。阿部さんは「誘引ひもをほどいてフックを掛け直すのは力仕事だ。本数も多い。この装置を使えば楽に、作業時間も10分の1になる」という。
 「つる下ろしが楽になったよ」。阿部さんがハンドルを回すとパイプが回転し、誘引ひもが巻き戻される。畝の長さは22.5メートル。畝の反対側の端は、ギアを使って隣接の畝と連動させた。
 パイプの高さは170センチほど。茎は定植から約6カ月間で3~4メートル伸びるため、2.5メートルほどの誘引ひもを巻いておく。らせん状に巻き付けることで、巻き戻しながら吊り下げ位置が移動する。収穫の終期には根元から2メートルほどの位置まで移動していく。
 誘引ひもを巻いたパイプは、1.8メートルおきに配置した支柱と支え部材で保持する。誘引ひもの間隔は株間と同じ50センチで、それぞれに約15キロの荷重がかかる。パイプが勝手に回って誘引ひもが巻き戻らないよう、ハンドルの回転をパイプに伝える駆動部分にオームギアを使った。
 吊り下げ位置をずらしていく2メートルが確保できない端の3株は、従来の方法で1株ずつ吊り上げる。茎が伸びたら、隣の畝にフックをかける。材料はほとんどが、ビニールハウスの部材や廃材など。新規に材料を購入しても3~4万円ほどで済むという。

(11面・営農技術)

〈写真:ハンドルを回す阿部さん。パイプに力を伝えるオームギアは、廃用のコンバインの部品を利用した。〉

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