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防風林「貴重な水資源【2010年6月1週号】」

 ▼地球は、総面積の7割を水に覆われているが、ほとんどは海水だ。人が利用できる淡水は全体の2・5%で、地下水や氷を除くと実際に利用可能な水の量は0.01%に過ぎない。人は、雨や雪となって循環するわずかな水を確保し、飲用や農業、工業に使ってきた。
 ▼先に閣議決定した2010年版環境・循環型社会・生物多様性白書(環境白書)は、水資源の問題から地球環境保全の重要性を訴えている。世界で使われる水の量は、人口増や農業、工業の発展で50年間に2.9倍になった。7割が農業用だ。人口増で必要量は今後も増える見通しだが、循環する水の量が増えることはなく、効率利用が求められている。
 ▼また、水資源は地域的な偏りが大きい。十分な量を確保できず制約を受ける人は約20億人で、水不足状態にある人は約3億3千万人に及ぶという。安全や衛生の問題も深刻だ。安全な水を利用できない人は9億人近く、アジア地域がその半数を占める。水と衛生の問題から、毎年180万人の子どもたちが死亡していると指摘した。
 ▼水の恩恵を十分に享受している日本では、量の確保や安全、衛生などで差し迫った課題はない。家庭で利用する水は1日1人当たり245リットルに達している。飲用は2~3リットルあればよく、トイレや風呂、洗濯で多くを消費している。
 ▼その中で白書は、食料輸入を通じて持ち込む水(バーチャルウオーター)の総量が、国内で使う生活、工業、農業用水の合計と同程度と指摘。食料供給を支える海外の水資源の状況を「念頭に置くべき」と注意を促す。
 ▼地球温暖化のほか、大気や土壌の汚染など水資源を脅かす懸念材料は多い。微妙なバランスを崩せば、貴重な水資源を失いかねないことを忘れてはならない。

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